ジッカナビ
売却・賃貸

実家を売る流れ:査定から引き渡しまで

公開: 2026-07-11 更新: 2026-07-11

本サイトの費用は akiya_cost_params マスタ由来の概算です(確認日: 2026-07-01)。金額を保証するものではなく、法的・税務的な判断は 行いません。実際の費用は個別の条件で変わります。

目次

この記事の結論

実家を売ると決めても、「何から手をつければいいのか」「どんな順番で進むのか」が分からず立ち止まりがちです。この記事では、名義の確認から査定・媒介契約・引き渡しまでの流れを段階ごとに整理し、机上査定と訪問査定の違いや、まず価値を確認するという考え方をまとめます。本サイトでは売却額の予測や、売却をせかすような判断は行いません。あわてず、価値を確かめるところから始めるための入り口として使ってください。

実家を売る前に「全体の流れ」をつかむ

実家を売ると決めたとき、多くの人が最初に感じるのは「そもそも、どんな順番で進むのか分からない」という戸惑いです。不動産の売却はふだん経験することが少ないため、流れが見えないまま「とりあえず不動産会社に行こうか」と動き出して、かえって遠回りになることもあります。

売却の流れは、大きく分けると次のような段階を踏みます。①名義・権利の確認 → ②査定で価値を把握 → ③媒介契約を結ぶ → ④売り出し・買主との契約 → ⑤引き渡し。この一連の流れを先に頭に入れておくと、今どの段階にいて、次に何をすればよいかが見え、落ち着いて進められます。

とくに相続した実家の場合、最初の「名義・権利の確認」がおろそかにできません。名義が親のままになっていたり、兄弟姉妹の共有になっていたりすると、そのままでは売却の手続きが進められないことがあります。売却を具体的に考え始める前に、まず実家の名義や権利関係がどうなっているかを確認しておくことが、あとの流れをスムーズにする第一歩です。名義や権利関係の具体的な手続きは、司法書士などの専門家に確認することになります。

この記事では、まず売却の全体の流れを図で示し、そのうえで査定の受け方(机上査定と訪問査定の違い)や、媒介契約・引き渡しといった各段階のポイントを整理します。金額の予測は行わず、あくまで「まず価値を確認する」ところから始める前提で読み進めてください。

売却の流れを図で確認する

まずは、売却の一般的な流れを図で見てみましょう。次の図は、名義の確認から引き渡しまでの主な段階を、事実として並べたものです。

売却の一般的な流れ
  1. 名義・権利の確認

    登記名義や相続関係、境界などの状況を確認します。

  2. 査定を依頼

    複数の不動産会社に価格の査定を依頼します。

  3. 媒介契約

    依頼する会社と媒介契約を結び、売り出します。

  4. 売買契約・引き渡し

    買主と契約し、決済・引き渡し・登記の移転を行います。

※ 手続きの一般的な流れです。個別の事情により順序や必要書類は変わります。

この図は、売却手続きの一般的な流れを示したものです。個別の事情によって順序や必要書類は変わり、名義や権利関係の確認では専門家の力を借りる場面も出てきます。ここで押さえておきたいのは、売却は「査定を受ける」だけで完結するものではなく、名義の確認から引き渡しまで、いくつかの段階を順に踏んでいくものだという点です。

流れ全体を見渡すと、実際に家を手放すまでにはそれなりの時間がかかることが分かります。査定を受けてから、媒介契約、買主探し、契約、引き渡しと進むため、思い立ってすぐに現金化できるわけではありません。だからこそ、実家を売る可能性が少しでもあるなら、早めに価値を確認して流れの見通しを持っておくと、いざというときに慌てずにすみます。

次の章からは、この流れのなかでも特に迷いやすい「査定」の受け方について、机上査定と訪問査定の違いを整理していきます。

査定には「机上査定」と「訪問査定」がある

売却の入り口になるのが査定です。査定は実家の価値を把握するための手続きで、大きく2つの方法があります。

一つは机上査定です。立地・広さ・築年数といった情報をもとに、現地を見ずにおおよその価格の目安を出す方法です。手軽に受けられるため、まず「だいたいどのくらいの価値がありそうか」を知りたい段階に向いています。

もう一つは訪問査定です。担当者が実際に現地を訪れ、建物の状態や日当たり、周辺環境なども踏まえて価格を出す方法です。机上査定より手間はかかりますが、そのぶん実態に近い価格が分かります。売却を具体的に進める段階で受けるのが一般的です。

この2つは、どちらか一方だけを使うというより、順番に使い分けるのが実務的です。まず机上査定でおおよその目安をつかみ、「売却を進めてもよさそうだ」と思えたら訪問査定を受けて、より正確な価格を確認する。こうした段階を踏むことで、いきなり本格的に動き出すことなく、自分たちのペースで判断を進められます。

査定を受けるときは、一社だけでなく複数の不動産会社に依頼して比べるのが基本です。会社によって価格の見立てや提案が異なることがあるため、いくつか比べることで、実家の価値についての感覚がつかめてきます。ここで大切なのは、査定を受けたからといって売却が決まるわけではないということです。査定はあくまで価値を知るための手続きであり、その数字を見てから、売るかどうかをゆっくり考えれば大丈夫です。

「まず価値を確認する」という考え方

本サイトが一貫しておすすめしているのは、「まず価値を確認する」という考え方です。実家を売るかどうかで迷っているとき、頭の中だけで「売ったらいくらになるだろう」「維持を続けたほうがいいだろうか」と考えていても、なかなか結論は出ません。判断の土台になるのは、具体的な数字です。

売却側の数字は査定で確認できます。一方、比べる相手になるのが、維持を続けた場合の費用です。次の試算例は、遠方のため管理を委託しながら実家を保有するケースを想定したものです。売却で得られる価値と、維持を続けた場合にかかり続ける費用を並べて見ることで、「このまま持ち続けるか、手放すか」を数字で考えられるようになります。

維持費 試算例

築36〜50年・遠方のため委託して保有する場合

年間の維持費(概算)30万円51万円
固定資産税
9万円9万円
火災保険
2万円6万円
光熱基本料
3万円7万円
管理費
7万円13万円
修繕積立相当
9万円17万円
1
30万円51万円
3
89万円152万円
5
149万円253万円
10
297万円506万円
  • 固定資産税は土地の広さからの概算です(実額が分かる場合はそちらが正確です)。
  • 10年累計はインフレ調整なしの単純積み上げです。

※ 条件に基づく目安であり金額を保証するものではありません。法的・税務的な判断は 行いません(マスタ確認日: 2026-07-01)。

このカードは、維持を続けた場合に年間・10年でどのくらいの費用がかかるかのめやすを示しています。売却の査定額と、この維持費のめやすを並べてみると、「維持を続けるとこれだけの費用がかかり続ける一方、売却すればその負担がなくなる」という比較ができます。どちらを選ぶかは家庭ごとの判断ですが、両方の数字を握っているかどうかで、話し合いの質は大きく変わります。

ここで強調しておきたいのは、価値を確認することと、売ると決めることは別だということです。査定を受けて価値を知り、維持費と並べて考えた結果、「やはり当面は保有しよう」という結論になってもかまいません。大切なのは、数字を見ないまま「なんとなく」で判断を先送りにするのではなく、価値というひとつの事実を手にしたうえで、家族で落ち着いて考えることです。

媒介契約から引き渡しまで

査定を受けて売却を進めると決めたら、次は不動産会社と媒介契約を結びます。媒介契約は、売却の仲介を依頼する契約で、依頼した会社が買主を探し、売り出しから契約までをサポートします。契約にはいくつかの種類があり、複数の会社に同時に依頼できるものと、一社に絞るものなどの違いがあります。どの契約が自分たちの状況に合うかは、会社の説明を聞いて選ぶことになります。

売り出しが始まると、購入希望者からの問い合わせや内見の対応が入ります。相続した空き家の場合、事前に片付けを済ませておくと、内見のときに家の印象がよくなり、話が進みやすくなることがあります。買主が見つかり条件がまとまれば、売買契約を結び、その後に決済・引き渡しへと進みます。引き渡しの際には、建物の名義を買主へ移す登記も行われます。

この一連の流れのなかでは、契約書の内容や名義の移転など、専門的な手続きがいくつも登場します。分からない点は、その都度、不動産会社や専門家に確認しながら進めるのが安心です。とくに相続がからむ場合は、名義や権利関係の整理が必要になることが多いため、早い段階で専門家に相談しておくと、あとの手続きがスムーズになります。

売却は段階が多く、時間もかかりますが、一つずつ順に進めていけば難しいものではありません。全体の流れを頭に入れ、分からないところは確認しながら、自分たちのペースで進めていきましょう。売却以外の選択肢とあわせて費用や流れを比べたい場合は、売却の選択肢ページもあわせて確認してみてください。

売却か維持か、迷ったときの整理のしかた

「売ったほうがいいのか、当面は持っておいたほうがいいのか」で迷うのは、とても自然なことです。実家には思い出があり、簡単に手放す決心はつきにくいものです。そんなときに役立つのが、これまで見てきた「数字で並べて考える」という方法です。

売却側は査定で価値を確認し、維持側は維持費のめやすを出す。その両方を家族で共有すると、「維持を続けるとこれだけの費用がかかり続けるが、それでも残したい理由があるか」「手放すことで負担はなくなるが、失うものは何か」といった話が、具体的に進められるようになります。感情と数字の両面から考えることで、あとで後悔しにくい判断につながります。

どの選択肢が自分の実家に向いていそうかを、状況から整理したい場合は実家どうする診断が役立ちます。維持を続けた場合の費用を実際の条件で確認したい方は、維持費シミュレーターを使ってみてください。売却・賃貸・解体・保有・空き家管理といった選択肢それぞれの費用と流れを詳しく知りたいときは、選択肢の比較ページから確認できます。

まとめ:まず価値を確認するところから

実家を売る流れは、①名義・権利の確認 → ②査定で価値を把握 → ③媒介契約 → ④売り出し・契約 → ⑤引き渡し、という段階を順に踏んでいきます。全体の流れを先に頭に入れておけば、今どの段階にいて次に何をすればよいかが分かり、落ち着いて進められます。

査定には机上査定と訪問査定があり、まず机上でおおよその目安をつかみ、進める段階で訪問査定を受ける、という使い分けが実務的です。そして何より大切なのは、査定は価値を知るための手続きであって、売却を決めるものではないということ。まず価値を確認し、維持を続けた場合の費用と並べて、家族で落ち着いて考える。その順番を守れば、あわてて後悔することは避けられます。

本サイトでは売却額の予測はせず、「まず価値を確認する」ところから始めることをおすすめしています。実家を売るかどうかで迷っている方は、査定で価値を、シミュレーターで維持費のめやすを確認し、両方の数字を家族で共有するところから、あなたの実家にとっての納得のいく次の一歩を、あわてず落ち着いて探していきましょう。

よくある質問

Q実家を売るには、まず何から始めればよいですか?

まずは実家の名義や権利関係を確認し、そのうえで価値を把握するところから始めるのが実務的です。相続した実家の場合、名義が親のままになっていることもあるため、売却の前に状況を整理しておく必要があります。本記事では査定から引き渡しまでの流れを段階ごとに整理しているので、全体像をつかむ入り口として使ってください。名義や権利の具体的な手続きは専門家に確認します。

Q机上査定と訪問査定は何が違いますか?

机上査定は、立地や広さ・築年数などの情報をもとに、現地を見ずにおおよその価格の目安を出す方法です。訪問査定は、実際に担当者が現地を見て、建物の状態や周辺環境も踏まえて価格を出す方法です。一般に、まず机上査定でおおよその目安をつかみ、売却を具体的に進める段階で訪問査定を受ける、という順番で使われます。本記事で両者の使い分けを整理しています。

Q査定を受けたら、必ず売らなければいけませんか?

いいえ、査定は価値を知るための手続きであり、受けたからといって売却が決まるわけではありません。まずは実家の価値を把握し、維持を続ける場合の費用と並べて考えたうえで、売るかどうかを家族で判断すれば大丈夫です。本サイトでは「まず価値を確認する」ことをおすすめしていますが、売却を急がせるものではありません。

Q実家の売却額はどのくらいになりますか?

売却額は立地・建物の状態・時期・周辺の相場など多くの要因で変わるため、本サイトでは金額の予測は行いません。おおよその価値を知るには、複数の不動産会社に査定を依頼して比べるのが基本です。本記事では、そのための流れと考え方を整理しています。まずは価値を確認するところから始めてみてください。

Q売却と維持・解体は、どう比べればよいですか?

まずは維持を続けた場合の費用の10年累計のめやすを出し、その数字を家族で共有することから始めるのが現実的です。そのうえで、売却なら価値の確認、解体なら費用の見積もりを取り、それぞれの数字を並べて検討します。本記事の内部リンクから、維持費シミュレーターや診断も確認できます。本サイトでは「どれが得か」の断定は行いません。

関連記事